病院への相談方法
尿モレって、何科を受診すればいいの?」
「症状はどうやって伝えるべき?」
ここでは、そんな疑問にお答えします。尿モレといっても風邪や腰痛などと同じ。気軽に病院に行って相談してみましょう。
尿モレの症状があっても、通院をためらう人は多いもの。でも、そのままにしていても、症状はなかなか改善されません。「まずは相談」のつもりで、リラックスして病院を訪ねましょう。
1 排尿日記をつけましょう
排尿日記とは、1日に何回、どのくらいの尿が出たかを記入するシート。自分のからだのリズムや排尿パターンを知ることで、自分の膀胱の容量など排尿システムの状態がわかり、医師の診断の際にも参考になります。
排尿日記のダウンロード※排尿日記を表示するにはAdobe Readerが必要です。
尿のはかりかた
尿の量はなるべく正確にはかるため、500ccの計量カップを使用しましょう。または、ファストフード店の大きめの紙コップなどに50ccごとに線を引いて使ってもいいでしょう。個人差はありますが、理想的な1日の尿の量は1500ccほどなので、目安にするといいでしょう。
[印刷方法]
※A4で印刷してください。
Windowsの場合、排尿日記をダウンロード → PDFを開く →左上のメニュー「ファイル」から「印刷」をクリック
Macintoshの場合、排尿日記をダウンロード → PDFを開く → 左上のメニュー「ファイル」から「プリント」をクリック
2 病院を探しましょう
あなたの症状や状況に応じて、行く病院を選択しましょう。必ずしも大きな病院にいく必要はありません。負担無く通える病院やこれまで受診したことがある病院のなかから、自分に合ったところを探しましょう。
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妊娠中・産後1年以内の方
現在かかっている産婦人科で相談してみましょう。今後のために、骨盤底の負担が少ないお産について相談してみるのもいいですね。
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持病がある方・年配の方
まずは担当医に相談してみましょう。普段使っているお薬がある場合には、その影響により、尿モレの症状が出る可能性もありますので聞いてみましょう。
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かかりつけの医療機関や
医師がいる方持病の影響(例えば薬の服用など)で尿モレが起きていることも考えられます。持病の治療と尿モレ治療の優先順位をつけ、ケア方法を相談しましょう。
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上記以外の方
女性の尿モレは、産婦人科と泌尿器科の両方の要素を含みますから、産婦人科、泌尿器科どちらの受診でも構いません。
女性泌尿器科ならより安心
近年は、女性の骨盤底疾患を専門的に扱う「ウロギネセンター」や「女性泌尿器科」を設置する病院も増えてきました。ウロギネセンターとは、「ウロ(ウロロジー)=産婦人科」を意味しており、ちょうど両科の中間の性質を備えています。近くにそういう病院があれば、受診を検討してみるのもいいでしょう。
3 症状と改善イメージを
伝えましょう
ステップ1で準備した排尿日記を持って、医師に自分の症状を伝えます。その際、現在の自分の状態や治療を受けてどうなりたいかを具体的に伝えられるように、下記の項目についてメモを作っていくといいでしょう。医師と改善したいポイントを共有し、自分に合った治療を受けるためには大切なことです。
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尿モレはいつごろから始まった?
ここ2~3年で起きるようになり、最近はそれがさらに頻繁になった、など。
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どんなときにモレる?
寒い日にもれやすい、運動するとモレる、など。
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モレるときのようすは?
動いたひょうしにちょろっと出る、トイレに間に合わずドバっと出てしまう、など。
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尿モレで不安に思っていることは?
深刻な病気ではないか、現在服用している薬のせいではないか、など。
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治療を受けてどうなりたい?
トイレに行く回数を減らしたい、これまでどおり運動したい、など。
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どんな治療を望む?
薬で治るなら服用したい、手術を受けてでも治したい、など。
受診した結果、尿モレの原因やケア方法が分かるはず。
先生のアドバイスを受けながら、
尿モレの症状軽減のためのケアにも取り組みましょう!
簡単にできるケア方法はこちら
監修:独立行政法人 地域医療機能推進機構 東京高輪病院 泌尿器科 部長 医学博士 石原順就先生